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医療制度改革のキーワードは混合診療
熊本県立大学環境共生学部
教授 奥田拓道


混合診療とは、保険診療に自費診療を混合するやり方であり、現在のところ禁止されています。

ある病気の治療を保険診療で行っている場合、用いることのできる薬品は全て保険に採用されているものでなくてはならず、健康食品などを使用することはできません。

もし健康食品を使用する場合は、診察料、入院費など医療費の全ては、患者さんの自己負担で支払わなければいけません。

保険適用外の健康食品の代金は、患者さんの負担で支払われますので、それ以外の医療には保険診療を認めてもよいように思われますがそれが禁止されているのです。

混合診療が禁止されている理由の主なものは、もし保険診療に自費診療を認めると、風邪や腹痛など軽度の病気は全て自費診療に移行し、医師会の会員である開業医の生活が成り立たなくなる怖れがあるからです。

一方、医師会は患者さんの満足する医療をめざすと言い続けています。しかしこれでは、医師の経済的満足ではあっても、患者さんの満足をめざしているとは言えないのではないか。

また医師には、健康食品には科学的根拠が無いという抜き難い不信感があります。しかし、少なくともキチン・キトサン協会の研修会に出席している方々は、この言葉に納得しないでしょう。キチン・キトサンの抗肥満、抗脂血作用や抗癌剤の副作用を取り除く機能などが欧米の一流誌に掲載されているのを知っているからです。

科学的根拠に裏打ちされた健康食品は、キチン・キトサンだけではありません。医師会が学術集団であるというのなら、健康食品を排除するのではなく、むしろ積極的にその科学的根拠を調査し、現在の保険診療の中に、健康食品などをどのような形で導入したら良いかを指導すべきです。

医師が健康食品を扱うことによって、経済的にも潤うし、患者さんの満足にも応えられるのです。医療制度改革のキーワードは、混合診療です。






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