キトサンで、常に若々しくあれ
キチン・キトサン協会副理事長
工学博士・静岡県立大学薬学部
名誉教授 福地知行
工学博士・静岡県立大学薬学部
名誉教授 福地知行
人はどんな人でも、その年齢に応じた体の変化があります。つまり人はその人生において老化は避けられないということです。
そして、その変化は人によってそれぞれ異なります。たとえば、歯、眼、皮膚、骨格、そして脳にその症状が、時にはゆっくりと、時には急激に現われてきます。これが老化というものなのです。
老化は生れた時から始まります。生物はすべてこの道を通ります。老化現象は、その体を造っている細胞の時間的変化に基づく遺伝子説と、遺伝子、つまりDNA への外的条件(例えば放射線とか外力によって)に基づく性質変化に起因する2つの説があります。
そしてその説は、どちらも徐々に明らかにされつつありますが、完成された説ではありません。
しかし、その老化を何らかの方法で止めることが出来れば、人間の寿命は延びるのかも知れません。ただしそれが、人間に幸福をもたらすか否かは、誰にも解らないところです。
ここで寿命の長短はどうあれ、常に若々しくありたいと願うのは、人間として当然の願いではないでしょうか。
そしてその若さは、人体のどこに現われるかを考えると、先ず誰でも、その人の顔を見て考えるでしょうし、若さを保つために、特に女性は、顔にお化粧をします。
つまり人間は、顔の皮膚の老化を何とかして防止することから、老化に対する戦いが始まるということになります。
人間の皮膚というものを造っている細胞は、ケラチノサイト、メラノサイト、コラーゲン、エラスチン等ですが、この中で皮膚の弾力、強さ、柔らかさ等を保っているのは、コラーゲンとエラスチンです。
(※画像はイメージです)
そして、この2 種の細胞(正しくは弾性繊維である)の老化に伴って"しわ"が出来て、保水力を失い、みずみずしさがなくなります。この皮膚の老化を止めることが出来るのは、種々の研究の結果、紫外線遮へい剤といわれるもので、この中の1 種にレチノイン酸という化学薬品があります。
ただこの使用に当っては、浮腫や皮膚乾燥等の強い反応が現れ、必ずしもその効果が確立されてはいないといわれています。そこで筆者は紫外線遮へい剤としてキトサンをすすめたいのです。
難しい使い方ではなく、キトサンの薄い弱酸性溶液(キトサンゲル)をこれらの紫外線遮へい剤として使うことをおすすめしたいです。
キトサンゲルは従来の紫外線遮へい剤としてばかりでなく、皮膚の弾力性、保水性を保ち、更に血管や骨の老化まで防止することも可能だといわれています。
この意味において、健康食品としてのキトサンばかりではなく、外用品としての作用も充分あるといえるのです。キトサンの外用で、若さを保って下さい。